先日、某団体で、ちょっとした講演会がありました。「講師として、何か話せ」、という先輩のご指示に従い、「放射線測定の実際」というテーマで1時間あまり、お話をさせていただきました。せっかくなので、ご紹介したいと思います。

ちょっと長いので、興味のある方だけご覧ください。実際に、「放射線を測る」というのは、どんなことをしているかを紹介しています。

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まず、「放射線とはなんじゃらほい?」という導入。粒子の性質を持つもの(α線、β線、中性子線)と、電磁波の性質を持つもの(γ線、X線)の説明。

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そもそも、「放射線がどうしてできるか?」→「神のみぞ知る」ということ。半減期の説明には、高校の数学の教科書にでていた有名な微分方程式が登場。

page8それぞれ、どんな方法で測るか、というお話。「霧箱」って簡単に自作できるようです。ググってみてください。

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用語の説明。「核種」とか、「エネルギー」とか。

page10α線やβ線のような粒子性の放射線は、紙一枚で遮ることができます。γ線は電波なので、鉛で遮蔽しないと止められない。

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「宇宙線」のお話し。そういえば、福島原発では、ミュー粒子でデブリの位置を推定していました。宇宙線が地球大気に突入して、ミュー粒子(ミューロン)が発生します。講演後の質問で、「宇宙線を避けることはできないのか?」というご質問がありました。答えは、「できないっす・・・」。

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一般的に「今日の放射線量・・・」という情報は、この、γ線の量を言います。γ線を測るには、「ガイガーカウンタ」や、「シンチレータ」が使用されます。

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放射線が、シンチレータに突入し、そのエネルギーが光に変換される。その光の量を電気的に測定します。光から電気(電子)への変換は、フォトダイオードや光電子増倍管が使用されます。

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最近主流の、ディジタ方式の原理。安価な、「USBガイガーカウンタ」はほとんど、この方式でしょう。

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GPSや、地図情報を組み合わせた「サーベイメータ」の紹介。WoobyStudioでも、「ポータブルサーベイメータ」を作りました。

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高分解能な放射線分析にはゲルマニウム検出器が使用されます。高価です!原発事故当時、よく、テレビに映っていたのがこれ!

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遅ればせながら、スペクトルの説明。横軸がエネルギー(核種)、縦軸が強さ(ヒストグラム)。

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「ベクレル」と「シーベルト」も、混乱しがちです。「ベクレル」は原子核の崩壊数(=放射線の数)で、「シーベルト」は、それを、人間が受けた時の影響の指標。

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突然、ニュートリノ実験でノーベル賞を受賞した施設、「スーパーカミオカンデ」の紹介。これも、水にニュートリノが突入した時の発光(チュレンコフ光)を、13、000個あまりの光電子増倍管で検知しています。

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つくば市の高エネルギー研究所から人工的にニュートリノを発射(KtoK)。現在は、東海村のJ-PARK(TtoK)から同様の実験を。宇宙空間や、地球の裏側からのニュートリノとの区別には「時間情報」を用いているそうです。

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でっかい(20インチ!)光電子増倍管の紹介。浜松ホトニクスの独壇場です。

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WoobyStudioで開発した、「放射線スペクトル分析装置」のご紹介。この日は、これをデモしました。

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シンチレータや光電子増倍管の回路。エネルギー→電荷量→電圧に変換します。

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ついでに、入手可能な光電子増倍管のご紹介。

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ということで、ここからは、実機を使ってのデモ。オシロスコープで、宇宙線の波形等を見てみました。同じく、WoobyStudio

開発の「疑似スペクトラム発生器」も紹介。

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デモのブロック図。

 

そんなこんなで、1時間20分ほどの講演でした。放射線物理は専門ではないのですが、それを測定する装置をたくさん開発してきたので、そのご紹介、ということでした。

そして、講演終了後は、みなさんと歓談。今回、荷運びや撮影を手伝ってくれた、WoobyStduioスタッフの、AyakaさんとJun-Junと、イケメンのお客様IMG_3784

ご清聴、ありがとうございました!

#興味のある方は、WoobyStudioにあそびにおいでください!