◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ワークショップ開催のご案内◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

先日予告しました、WoobyStudio女子チームが開発した、

ちょっとおしゃれなラズベリーパイ、Rabyy」を使用した、スクラッチプログラミングの

ワークショップが秋葉原のパーツショップ、

マルツさんで開催されます。

講師は、WoobyStudioの現役エンジニア、Marikoさんです。詳しくはこちらで。

「小学生からOK! ラズパイ+スクラッチではじめてのプログラミング」

三鷹のWoobyStudioを離れて、「花の大都会(?)」での開催です。

皆様のご参加をお待ちしております!

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さて。

タイトルは大げさですが、先日のブログで、Marikoさんから、「たてたて よこよこ~」のプリント基板設計の話がありましたので、その続き。応用編、ってことで。

第332話「中島みゆきを思いながら基板を作る」

第338話「プリント基板にお絵描き」

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多層基板といっても、私が設計する基板は99%が4層基板です。ごくまれに、6層、8層もありますが、層数を増やしても、層間を接続するスルーホールの面積が有限ですので、あまり実装密度は上がらないことが多いので、ここでは4層基板についてお話します。

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4層基板は、部品面(表面)、半田面(裏面)、そして、内層を、電源層とグランド層として使用します。

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パターン設計するときの「極意」(というほどのことではないのですが・・・)は、

①部品配置がすべてを決める!

複雑な基板設計が順調に進むかどうかは、この、部品配置にかかっています。できるだけ、具体的に部品の取り付け位置、方向を事前に決めておきます。わたしの場合は、JW-CADを使用して、実寸の図面を作ります。この時点で、配線のパターン(トポロジー)もおおよそ決まってきます。特に、④の電源層の切り分けをするときのことも考慮しておきます。

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わたしの場合、装置の機構設計をする段階で、基板のサイズや部品配置図も作成してしまいます。部品配置図はできるだけ、寸法を入れておくと、基板設計CDAで配置する際も楽になります。つまり、機構設計(ケースですね)の設計時点で、プリント基板設計も始まっていることになります。

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②事前準備をサボらない!

これは、使用する部品のフットプリント(シンボル)を十分チェックしておく、ということです。過去に使用済みのフットプリントがあればよいのですが、初めて使用する部品のときは要注意です。DIP部品は2.54mmピッチがほとんどですが、表面実装部品は、標準的なロジックICでも、ピッチが1.27mm,0.635mm,0.5mm等ありますので、部品のパッケージ図面をよく見て確認しておくことが必要です。

表また、ピッチ以外にも、パターンの長さもいろいろありますので、試作のために手付けで組み立てる場合などは、このあたりも考慮しておくことが大事です。チップ抵抗やチップコンデンサも同様に、1005,1608,2012等、サイズは様々です。

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当然、シンボルがない場合は、自分で作成することになります。部品面パターン、半田面パターン、レジストパターン、メタルマスクパターン、シルク文字などを作ることになります。

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ちなみに、私の基板設計失敗例のベスト3は、

1.DIP部品の穴径がちがうじゃんか!(→入らない!)

2.ピン番号が違うじゃんか!(→電源ピンが違って、部品炎上、オシャカ!)

3.ピッチが違うじゃんか!(→部品、再購入!)

という感じです。中でも、1.のDIP部品の足を入れる穴径を間違うことが、多いです(涙)。

 

③「たてたて よこよこ~」を厳密に守る!

「このくらいはいいだろう」と、このルールを破ると、必ずしっぺ返しが来ます。もちろん、高速な信号等で、スルーホール経由にしたくない場合(反射の心配)もありますが、それは例外です。基本的には、このルールをしっかり守っておくと、複雑なパターンも必ず引くことができます。わたしの場合の基本ルールは、部品面が横方向のパターン、半田面は縦方向のパターンに統一しています。

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④内層電源割りは、紙の上で!

アナログ、デジタル、CPU、FPGAが混在した基板の場合、電源の種類が5~6種類になることも珍しくありません。電源はインピーダンスを下げたいので、できるだけ、内層に接続しますが、最終的には、これら複数の電源パターンを分割することになります。この作業は、基板設計CADで、配置図、シルク図等を印刷して、同電位のスルーホールを同じ色のマジックペンのようなものでマーキングしていきます。そして、それらが、同一のパターンになるように分割していきます。基板の外周部に、電源コネクタ等がある場合、トポロジー的に絶対不可能な配線(内層分割)になることもありますので、これは、①の部品配置の時におおよそのルーティングを考慮しておく必要があります。

どうしても、内層だけで接続できない場合は、仕方ないので、部品面あるいは半田面に一旦引き出してそこでパターン接続することもあります。

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いずれにしても、電源層を使用する目的は、電源インピーダンスの低減にありますので、各電源の種類の電流容量に応じて、できるだけ広い面積を確保することが重要です。

⑤「スタブ」に注意!

パターンを引いているときに、図のような「スタブ」を作ってしまうことがあります。最近のロジック部品はスイッチング速度が速いので、このようなスタブ(枝分かれした配線)が、適切に終端されていないと大きな反射波が発生し、誤動作が起こることがあります。できるだけ、パターンは「一筆書き」で接続できるとよいのですが。どうしても、このような配線になる場合は、あらかじめ、ダンピング用のCRを入れておきます。

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クロック周期は遅くても、ロジック信号の立ち上がり・立下り速度は速いので、注意が必要です。特に、フリップフロップのクロック等は気を付けてください。

おまけ:

プリント基板設計するときは、写真のように、二つのディスプレイを使用して、片方に回路図、片方に、基板設計画面を映し出すと便利です。

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もひとつおまけ:

プリント基板パターンを見ると、設計者のバランス感覚がわかったりします。電気の配線なので、「つながってりゃ、同じ」ではあるのですが、美しいパターンとそうでないパターンがあります。美しいパターンは、「バランスの良さ」です。部品の大きさや、電気的な結合関係を考慮してうまく配置され、結線されているパターンは、「美しい!」のです。

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さらにおまけ:

基板に「キラキラ」を入れたい方は、コチラを参照↓

第338話「プリント基板にお絵描き」

 

 

プリント基板設計、やってみたいという方は、WoobyStudioへ!