プリント基板の設計は、エンジ業務の中でも頻繁に発生します。弊社の基板は、p版.com さんの製造で対応しています。設計も、同社の提供する、CADLUS Xを使用しています。納期も確実で、品質も問題ありませんのでたいへん助かっております。実を言うと、私が前職時代に基板設計をしたのは、まだ、トレーシングペーパーに赤鉛筆と青鉛筆で書いていた時代でした。入社して、1~2年のころでしょうか。入社数年後からは、新人や後輩たちに任せてしまい、その後、CADによる設計が普通になってきたころには、私は全く未経験でした。そのまま、脱サラするまで、全く、基板設計の実務はしてきませんでした。

独立して、起業してからはそうは言っていられません。回路設計、メカ設計、ソフトウエア設計と同様に、プリント基板設計もすべて一人でやる必要がありました。設計する基板のほとんどは4層基板ですが、たまには6層、8層等で設計することもあります。はじめのうちは、この、基板設計がなかなか大変で、「苦行」でもありました。が、数を重ねていくうちに、だんだんと基板設計が楽しくなってきました。複雑なパターンを基板の表裏を行ったり来たりしながら導通させるのは、これまた、パズルを解くのに似ているような気がします。また、基板設計の段階は、製品開発のステップでいうと、「一山超える」、という充実感もあるのかもしれません。

特に、ディジタル部の多い基板は、バスラインが32ビットあったり、アドレスラインが20ビットあったり、また、使用するデバイスも、0.5mmピッチで200ピン以上ある表面実装部品だったり、それらのパターンを通すのはなかなか大変なのですが、不思議なことに、どんなに複雑な回路であっても、最終的には何とかなるものなんです。全部設計し終わって、ネットリストのチェックやDRC(Design Rule Check)もパスしたときの爽快感、これがオタクというやつでしょうか(笑)。

アナログの基板は逆に、それほど負担はありません。これは、通常、アナログ回路の信号パスは1~2本程度なので、このパスさえしっかり配線できれば、他の多くは直流系のパスの場合が多いからです。アナログ回路のパターン設計は、ノイズや他の配線からの干渉、また、絶縁(離間)等にチェックが必要です。ディジタルの回路で、いまでも時々やってしまうミスは、反射による動作時のエラーです。設計上は回路図とあっているのですが、高速なディジタル信号は、たとえ、クロックレートが遅くても、その立ち上り部分は高域までの周波数成分を含んでいます。その結果、ミスマッチングによる反射が発生し、所謂、グリッジが発生してしまうわけです。この信号でフィリップフロップが誤動作してしまいます。

さて、今月中に4層基板をあと4種類設計しなくてはなりません。現実逃避はこれくらいにして・・・