先週は、いろいろと話題の多かった週でした。その中でも、ノーベル賞受賞、生理学・医学賞の大村さん、そして、物理学賞の梶田さんの受賞は、科学技術の端っこで仕事をしている私にとっても、大変うれしい出来事でした。しかも、大村さんは、弊社の本社がある、ここ、山梨県のご出身ということもあり、何の関係もないのですが、なぜかうれしい気分です。大村さんの、テレビでのインタビューを聞いていて、「おお、山梨県人っぽい話し方だ!」などと、変なところで感激したりしました。

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大村博士 (北里大学ホームページより https://www.kitasato-u.ac.jp/)

さらに、物理学賞の梶田さん。実は、わたしも前職時代に、梶田さんにお会いしたことがあり、受賞を聞いて、早速、名刺入れを引っ掻き回したら、・・・ありました。「東京大学宇宙線研究所 宇宙ニュートリノ観測情報融合センター長」という肩書の名刺が。ちょっと、昔を思い出してしまいました・・・。

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梶田博士(東京大学宇宙線研究所ホームページより http://www.icrr.u-tokyo.ac.jp/2015/10/06230959.html)

その頃、私は、新しく開発したデータアクイジションシステムを、国立研究所系のお客様に使っていただこうと、営業と同行して各研究所を訪問していました。そして、つくばの高エネルギー研究所(KEK: 現在は、高エネルギー加速器研究機構)の陽子加速器(PS:Proton Synchrotron)の研究チームとの共同研究が始まり、加速器の「ベータトロン振動」の測定実験を行っていました。その後、PSから、岐阜県神岡の「スーパーカミオカンデ」に、ニュートリノを発射する、いわゆる、「KtoK」(KEK to KAMIOKA)実験(K2K、と書いたりします)における、ニュートリノビームラインで、加速器から陽子ビームを取り出すシステム(「速い取り出し」)のモニタシステムを作っていました。

KEK-4 共同研究時代。ああ・・・若い! KEK陽子加速器の制御室にて

KEK-3 制御室には計測機器がいっぱい!

KEK-6 陽子を取り出す、キッカーマグネットのモニタ系

KEK-5 電源系だったかな・・・?忘却の彼方です。

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高エネルギー加速器研究機構ビームライン(KEK 高エネルギー加速器研究機構のホームページより)

記憶が定かではないのですが、おそらく、その流れで、東大宇宙線研の梶田さんを訪問したのだと思います。また、スーパーカミオカンデ施設の見学のお誘いがあり、山梨から、愛車、「ジムニー」で神岡まで走ったことを思い出しました。

「K2K」実験は、つくばのKEKで人工的に作りだしたニュートリノをから、地球が丸いことを利用して、地中を走らせ、約250km先のスーパーカミオカンデで補足するという、壮大な実験でした(「長基線ニュートリノ振動実験」、なんていいます)。ニュートリノを発生するKEK側でも、検出器があり、「いくつ発射したか」がわかります。受けるカミオカンデでの検出数の変化や、エネルギーを測定します。この実験は、現在では、東海村にある大型ハドロン加速器、「J-PARC」に引き継がれ、さらに大規模な研究がおこなわれています。

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ニュートリノは、電気的に中性でもあり、また、とってもとっても小さいので、通常の物質は簡単に貫通してしまい、つまり、検出器での検出がきわめて難しい素粒子です。5年間くらい行われたK2K実験でも、カミオカンデで捕捉できたニュートリノは100個~程度と聞いています。当時、カミオカンデの研究者からも、なかなか、ニュートリノが捕捉できない、というのを聞いていました。そんな、気の遠くなるような研究で、今回のノーベル賞受賞は、梶田さんはもちろん、一緒に研究されていた方々も喜びはひとしおだろうと想像します。私自身も、この研究の、100億分の一くらいは参加していたことを思うと、大変うれしい出来事でした。

私は、ニュートリノは良くわからないのですが、計測屋としては、それを検出する手法については大変興味があります。先週、このブログでご紹介した、放射線の測定とK2K実験は原理的には同じようなものなのです(シンチレータ+光電子増倍管)。カミオカンデの場合は、1辺が約40mある、巨大な円筒型の水槽で、その内壁に約11,000本の20インチ光電子増倍管が、素粒子によっておこる、「チェレンコフ光」という微弱な光を検出・増幅して、そのエネルギーや、軌跡を同定します。

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スーパーカミオカンデの内部(KEK 高エネルギー加速器研究機構のホームページより)

放射線(ガンマ線)の検出も同様に、シンチレータと呼ばれる、発光結晶(NaI,CsI等)の光を検出、増幅して放射線の数やエネルギーを調べます。

・・・などと書き始めたら、キリがないので、この続きはまたいつか、ということで。

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