今日は、FP系のお話しです。

現在、大企業を中心に、退職金を「確定拠出年金」という仕組みで運用されている方も多いと思います。従来、退職金は、「ある決まった金額が約束されている」ものでした。しかし、長く続いている低金利の市場等において、企業においてこれらの退職金を用意していくことは困難になってきたわけです。そこで、2001年に施行された「確定拠出年金法」によって、従来の、「確定給付」型から、「確定拠出」型へ移行する企業が多くなってきました。

これは、在職時に、定期的(月給等)に運用資金を社員に支払い、(これを「拠出」、といいます)その運用は各個人に任せるという意味で、「確定拠出年金」と言います。運用は企業から指定された金融商品のなかから各個人が選択していきます。選択できる金融商品は、定期預金等の「リスクがない」商品と、株式や債券を対象にした投資信託等、「リスクがある」商品に大別されます。通常は、インターネットから、これらの商品を買い替えたり、その配分を変えたりすることができます。また、この資金は、通常、60歳になるまで引き出すことはできません。

つまり、退職時にもらえる退職金の金額は、各個人の運用の成果次第、ということになります。会社から拠出される金額は各企業によって異なりますが、法律でその上限は決められています。また、会社から拠出される金額に加えて、個人的にこれに追加する形で「マッチング拠出」という仕組みを利用する企業もあります。この場合もその上限額は法律で規定されています。上限が規定されている理由は、この制度で運用した場合の運用益に税金がかからないという優遇税制があるからです。

しかし、多くのサラリーマンの方は、この「運用」にあまり積極的でないことが多いようです。デフォルトでは、毎月の拠出金はリスクのない、「定期預金」に入るため、現状では金利(利息)が0.1%以下の場合が多く、その金利で退職まで運用したときの受取額は、いちどチェックしたほうが良いと思います。もちろん、リスク性商品に全額つぎ込んだり、無茶な運用はおすすめできませんが、特に、退職金で住宅ローンの一括返済等を計画されている方は、「いくら受け取れるのか?」は試算しておいてほうが良いでしょう。

運用は、放っておいてもうまくいきません。定期的に商品価額をチェックしたり、株価変動、債権価格の変動などを定期的にチェックしていかないと、思わぬ落とし穴があったりします。ただ、退職金の運用は、10年単位の長期にわたる運用となるので、短期的な変動(損した!得した!)に一喜一憂することは無意味でしょう。

なにはともあれ、サラリーマン自らが退職金の運用を任されているという現実は無視できません。