先週、デザイナーのMitsuyoさんに「AMラジオ」をプレゼントしました。彼女、しっかり、はんだ付け修行して、もうすっかり「ハルロック女子」です!できあがったラジオで何を聴くのか、大変興味があります・・・。

さて、きょうは「ラジオ」のお話。

「AMラジオ」のAMって何でしょう?これは、AM=Amplitude Modulation(振幅変調)のことです。直訳して、「振幅を変調する」なわけですが、まず、「変調(Modulation)」について。

変調っていうのは、「電波に、音声や画像などの情報を載せること」を言います。実は、電波そのものは、音声や画像などの情報を持っておらず、音声や画像などの「情報」を伝送するための「乗り物」のようなものです。「搬送波」とか、「キャリア」なんて言ったりします。電波は、アンテナを通して、空間を光の速度で伝わっていき、場合によっては地球の裏側まで到達します。

Carrier

この写真は、周波数は100kHz(キロ・ヘルツと読みます)の搬送波です。こういった波形は、オシロスコープという計測器で見ることができます。下側は、上の波形を拡大したものです。このようなきれいな波形は「サイン波」とか「正弦波」って言います。そうです!昔学校で習った、あの「サイン、コサイン」です。「受験生ブルース」です!(昭和生まれでないとわからない話です)。

Amp_Mod

これは、搬送波を音声のような低い周波数の信号で「振幅変調(AM)」したものです。下側の波形によって、上の波形の大きさが変わっているのがわかると思います。上の波形の細かい振動は、電波として空間を伝えるためのもので、情報としてほしいには、下側の波形です。

その、「乗り物」に、伝えるべき情報の「音声や画像」を載せることを「変調」と言います。ラジオは、電波に、音声を載せています。この「音声が乗った電波」を受信して、そこから必要な「音声」のみを取り出します。これを「復調(demodulation)」と言います。Mitsuyoさんの製作中の「AMラジオ」は、この下側の音声を取り出して、スピーカーを鳴らします(完成したら、の話ですが・・・)。ちなみに、この波形のようなきれいなサイン波で変調された信号をラジオで聞くと、「ぴぃ~~」と、面白くもなんともない音が聞こえます。実際の音声や、楽器の波形はもっと複雑です。

変調された電波から音声を取り出す機械(=「復調器」)が、すなわち、「ラジオ」なわけです。

 

わざわざ、振幅変調というくらいですから、「それ以外にも変調の仕方はありそう」、と思ったアナタはエライ!そうです。もう一つありますね。「FMラジオ」です。FMは、Frequency Modulationのことで、「周波数変調」です。こっちは、先ほどの「振幅に音声などの情報を載せる」のではなく、「周波数」に音声などの情報を載せています。

うーむ。ついでにもう一つ。PMっていうのもあります。「位相変調」です。これはPhase Modulationで、今度は、Phase=位相、を使って、情報を載せています。「位相ってなんすか?」という質問が当然のように出てきますが、まあ、これは、「そんなもんがある」ってことで今日のところは。「PMラジオ放送」というのもないんです。

Phase_Mod

これが「位相変調」した波形です。下側の波形によって、上の搬送波の密度が、変わっているのがわかると思います。周波数変調(FM)もほぼ同じように見えます。

で整理しましょう。

AMラジオ=振幅変調のラジオ→「ラジオ体操第一」やってるラジオ

FMラジオ=周波数変調のラジオ→「ジェット・ストリーム・・・」のやつ

PMラジオ=位相変調のラジオ(って、そういう放送局はありませんが)

AMラジオとFMラジオを比べると、FMラジオの方がキレイな音がしますね。これは、FMラジオのほうがたくさんの情報を電波に乗せているからなんです(「広帯域」って言います)。AMラジオは最低限の情報しか載せていないので、音はFMに比べて良くありませんが、ラジオそのものは簡単に作ることができます。「ゲルマラジオ」って、聞いたことがあるかもしれませんが、これもAMだから、簡単に、安価に作れるのです。

#余談ですが、普通の電話の音はガラガラしていて、よい音ではありませんね。でも、皆様おなじみの、スカイプはとてもきれいな音で通話できますね。これも、「帯域」の違いなんです。電話は帯域をケチって、狭くしていますが、スカイプのような、インターネット電話は帯域がとても広いので、「良い音」に聞こえます。

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